オイルドバフ
オイルドバフは、イタリア・トスカーナ地方に伝わる「バケッタ製法」で作られた数少ない革の一つです。バケッタ製法とは自然の樹木のタンニンでなめし、じっくりとオイルを染み込ませる時間と労力がかかる製法です。バケッタ製法で作られたバケッタレザーは、加脂工程に牛脂を用い、水分を一切使用していないことが最大の特徴で、独特のしなやかさとコシがあります。一度浸透した牛脂は抜けにくく、ほぼ永久に潤いと艶のある革質を楽しめます。そして、さらに牛脂と魚脂を配合し、より多くのオイルを革に染み込ませています。また、原皮は北欧諸国の寒冷地で育った、きめの細かい最高級の牛原皮、その中でも最高級とされる胴部分(ベンズ)のみを贅沢に使用しています。表面は通常のスムースレザーとは違い、銀面を起毛させ、さらにオイルを通常の革の倍以上入れることにより、非常に早い革の経年変化(エイジング)を楽しんで頂けます。最初はマットな表情ですが、使うほどに起毛が倒れ、色艶が増していくことでオイルドバフの独特の表情に仕上がっていきます。オイルドバフならではの深い色味は、染料のみで作られた革だからこそ出せる色合いになります。革本来の傷やシミは、型押しや顔料仕上げで隠さないので、そのまま残ります。しかし、原皮の風合いをそのまま味わえるのは、最高品質の天然の革の証です。染料仕上げの革は、使い込むほど色が深まり、エイジングが楽しめます。革の経年変化に関しては、「イタリア バケッタ製法」で作られた革の右に出る革は存在しません。中でもオイルをたっぷり含むこの革のエイジングは使う人をも圧倒してしまう、そんな美しさ、そして短期間で色艶が変わる、そんな特別な革になります。
ボルサカーサではグレー、ブルー、ナチュラル、グリーンの4色展開です。どの色も発色が良く、1度見たら忘れられない程の印象的な風合いです。表面のザラザラした手触りはずっと触っていたくなるほどです。少しの間使って頂くと徐々にツヤっとした手触りになります。一度この革を手にしたら他の人に言いたくなる。そんな革です。
オイルドバフの経年変化は近日公開しますので、今しばらくお待ちください。